2015年1月15日
赤鬼、青鬼、そして、のら猫クロッチはわたしたち。
クロッチは都会の片隅で生きる野猫です。目つきがわるくて恥ずかしがりやのクロッチは、実は心のやさしい友だち思いの猫。家もなく身寄りもないクロッチは、まわりの生き物たちと助け合いながら厳しい毎日を生き抜いています。 音楽劇「泣いた赤鬼」を観て、「クロッチは鬼だ!」と感じました。外見の恐ろしさゆえに誤解と偏見をうける。まわりとは異質の少数派ゆえに、排除されイジメられやすい。恥ずかしがりやゆえに社会になじみにくい。鬼もクロッチも、少数派で声をあげられない弱者のシンボルです。それでも、鬼もクロッチもまわりの人間たちと関わりたいと強く願っているのです。「泣いた赤鬼」の物語は、今日、学校や職場、社会の中で、子供から大人まで、多くの人たちが感じ、体験していることではないのでしょうか。いつでもだれでも自分が「鬼」や「のら猫」の立場にもなりうるのです。 今日、「自分と異なる存在や異なる考え方を認めて受容する」ことができずに、国内でも世界の各地でも暴力や争いが頻発しています。こんな時代だからこそ、子どもたちには、自分と異なる存在に対して、偏見をもたずに心をひらく態度を身につけてほしい。友情の大切さ、尊さを知って欲しい。と思います。
友だちのために自分を犠牲にする…… アオオニ
のら猫クロッチは、「鬼」のひとりとして、この音楽劇を支えていきたいと考えています。2015年2月15日クロッチ倶楽部
主催者:NPO法人 日光街道幸手を感じる会
制作:(特)オペラ彩 協力:クロッチ倶楽部